2014年4月4日金曜日

世界に広がる神の祝福*大草原の小さな家1*ローラインガルス ワイルダー

おもしろブログ特集


大きな森の小さな家*ローラ インガルス ワイルダー



今から百年以上も前の、北アメリカのウィスコンシン州の大きな森の小さな丸太小屋の家での話。ローラの一番小さい頃が描かれている。
この話の中で、父親チャールズからローラは頻繁に、飲みかけのリンゴ酒の小瓶ちゃん。と呼ばれている。それがなぜなのか?その謎は、ロジャーリーブライド著の新大草原の小さな家シリーズに書かれている、ローラの娘ローズへの話の中で解けるのである。

大きな森には、狼や熊、ジャコウネズミ、ミンクやふくろうなどの動物がたくさんいて、ローラたちインガルス一家は、父チャールズが銃で仕留めた鹿や熊などが食糧だった。

大きな森の小さな家での日曜日のローラたちは、母キャロラインから聖書のお話や、動物たちの話を聞いたり、大きな聖書の絵を見たりして過ごしていた。
ローラは、その中で、アダムが動物たちに名前をつけている絵が一番好きだった。

小さい子どもは、じっと座っているのが、誰だって苦手である。ローラも日曜日がいやになり、癇癪を起こしてしまう。
そんな時、父チャールズはローラに、おじいちゃんの小さい頃の話をおもしろおかしく話して聞かせたのだった。そうやって、ローラを励ます父チャールズ。
ローラのおじいちゃんは小さい頃に、日曜日の午後、父親が居眠りをしているすきに、家を抜け出した。
信仰問答集を読んで座ってなければならなかったが、作ってあった新しいそりに乗りたくてたまらないおじいちゃんたち三人兄弟は誘い合って、そりで滑りに行ったのだった。
三人兄弟は、たった一回滑るだけなら、父親が目を覚ます前に戻って、ずっと椅子に座っていたふりをすればいい、と考えたのだった。
しかし、そりで雪の上を滑るうちに大きな黒いぶたを拾い上げて一緒に滑ることになってしまった。
大きな声でぶたがキィキィ鳴きながら、そりで滑り降りて行くと、家の前に父親が立って、しっかり三人兄弟を見ていた。父親に、ちゃんとばれていたのである。

夜には、ローラとメアリーは、ベッドの中で眠りながら、父チャールズがバイオリンを弾きながら歌う讚美歌に耳を傾けていた。

「千歳の岩よ、わが身をかこめ
裂かれして脇の、血潮と水に
罪も汚れも、洗いきよめよ」

たぶん、父チャールズが歌っていたのは<讚美歌260番>だと思われる。
この曲は、イエスキリストの十字架による永遠の救いを歌っている。

救い主イエスは、救いの岩と言われ、私たちの心の飢え渇きを満たされる方である。
また、救い主イエスという岩の上に、人生の基盤を置く者は、人生の中で嵐が来ようと洪水が押し寄せようと決して倒れることがない。
イエスが十字架の上で、尊い血潮を流されたがゆえに、雪のように白く、すべての罪も汚れも洗いきよめられるのである。
そして、イエスを信じる者には、永遠の命が与えられる。
なぜなら、救い主イエスは、十字架にかかられ死んで葬られたが、三日目に墓の中から、よみがえられたからである。

やがて、ガチャガチャという音がして目が覚めると、母さんが、ストーブの前に立って、朝ごはんの支度をしている。月曜日の朝だ。
日曜日は、あと丸々一週間たたなきゃ、来ないのだ。<ローラインガルスワイルダー著*こだまともこ・渡辺南都子訳>
Saving grace * 日本語訳「大切なものはわずかです。」の本を書いたローラにも、こう言いたい時があったのだった。

父チャールズが毛皮を町に売りに行き、その帰りに熊に出会ってしまう。ローラとメアリーはドキドキしてその話を聞いている。
その熊は、父さんをとうせんぼして、後ろ足で立って、じっとにらんんでる。いちいち逃げてたら森からは決して出られない。父さんは、母さんやローラたちが待つ家に、なんとしても帰らなきゃいけないのだ。
父さんは覚悟を決めて、大きな重い木の枝を拾うと、熊めがけて振りかざした。と思ったら、雷が落ちて焼けた木の株だった。
「なんせ、熊に出くわさないかと恐れて、びくびくしていたもんだから、その木が熊に見えたんだろうな。」と、父さんは言う。
でも、父さんは勇敢だ。たとえ、本当の熊でも立ち向かって行ったのだから。そう、ローラは思った。
やっと、父さんが帰って来て安心したローラとメアリーは、寝る用意をして、ベッドの側に膝まずいてお祈りをした。

「主よ、私は、今、眠ります。
私のたましいは、主の御手のあります。
目覚める前に、もし、私の命が終わるなら、
主よ、私の魂はおささげします。」<ローラ インガルス ワイルダー著*恩地三保子訳>

ローラとメアリーは、こう祈ってから安らかに眠った。
ローラたちは、生きている時も、たとえ死んで天に召される時も、愛なる主の御手の中に自分たちがあり、安心できると信じていたのである。
このお祈りは、プラムクリークの物語の中にも書かれているので、ローラとメアリーは毎日寝る前にこのお祈りをしていたのだろう。



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