士師デボラ

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 　士師デボラ

  デボラは、たった一人の女性の士師であった。デボラは、イスラエルの民にとって毋のような存在だった。
　デボラの名の意味は、「蜜蜂」である。女預言者デボラは第４番目の士師としてイスラエルの民のさばきつかさであった。さばきつかさとは、イスラエルを侵略する他国から救い出す者として戦いを率いる者のことである。また、彼らには、偶像礼拝から民を守る務めもあった。
　将軍シセラは、鉄の戦車９００両を持ち、２０年の間イスラエルの民をひどく圧迫していた。彼は、カナンの王ヤビンの軍隊を率いる将軍であった。
　イスラエルの民は、その圧迫から解放してくださるよう主に叫び求めた。

　ある時、デボラは、ナフタリ族の指導者バラクを呼び寄せ、そして、言った。
「イスラエルの神、主はこう命じられたではありませんか。タボル山に進軍せよ。ナフタリ族とゼブルン族のうちから一万人を取れ。
　わたしはヤビンの将軍シセラと大軍とをキション川のあなたのところに引き寄せ、彼をあなたの手に渡す」

　すると、バラクは何と答えたか？で、バラクがどんなリーダーだったが想像できる。

　彼は、ママのエプロンのひもにしがみついているようなリーダーだったと思われる。  　なぜなら、「デボラママが行かないなら僕は戦いに行かない」と言ったからだ。

　それで、デボラママは答えた。「じゃあね、デボラママは僕ちゃんと一緒に行ってあげるけど、この事の光栄はヤエルちゃんに行ってしまうのよ。」

　
　さて、こちら一方ヤエルちゃん。

　ヤエルは、宿敵シセラと勝負することになる。

　宿敵シセラは、喉が渇いたので、ヤエルが敵である家とは知らずに、ヤエルの家に立ち寄った。

　宿敵シセラはヤエルに言った。「喉が渇いているもので何か飲み物をください。」

　ヤエルは宿敵シセラに言った。「あの木にリンゴがあります。それを食べれば、喉の渇きは止まります。」

　そこで、宿敵シセラはりんごの木にりんごを取りに行った。

　宿敵シセラの頭が、ちょうどりんごの下に来た時だった。

　その時、見事、ヤエルはウィリアムテルのように、アーチェリーの矢で宿敵シセラの頭を打ち抜いたのだった。不思議なことだ。

　

　何度も言うけどそんな事はメッゲナイト！そんなことは絶対にありません！

　だから真剣な話を書くと、

　将軍シセラを打ち破り、カナンの王ヤビンを断ち滅ぼす戦いは、主の戦いであった。
　デボラがバラクに主の言葉を伝えた時、バラクは、主がバラクとイスラエルの民と共におられ、主の御手が勝利を与えることに目を留めずに、士師デボラが一緒に行くかどうかに重きを置いてしまった。それ故、デボラはこう言ったのである。
「私は必ずあなたと一緒に行きます。けたども、あなたが行こうとしている道では、あなたは光栄を得ることはできません。主はシセラをひとりの女の手に売り渡されるからです。」こうして、デボラは立ってバラクと一緒に出かけて行ったのだった。
　バラクは、ゼブルン族とナフタリ族から一万人を引き連れて、将軍シセラ率いる大軍と戦うために上って行った。もちろん、デボラも一緒であった。
　シセラは、鉄の戦車９００両と兵士たちをみなキション川に呼び集めた。
　そこで、デボラはバラクに言った。「さあ、やりなさい。きょう、主があなたの手にシセラを渡される。主はあなたの前に出て行かれるではありませんか。」
　デボラの預言した言葉のとおりに、主がシセラと全ての戦車と全ての陣営の者をバラクの前に剣の刃でかき乱したので、シセラは戦車から飛び降り、徒歩で逃げた。
　ハ”ラクは戦車と陣営を追いつめ、シセラの兵はみな剣の刃に倒れ、残された者はひとりもいなかった。しかし、将軍シセラは徒歩でケニ人ヘベルの妻ヤエルの天幕に逃げて来た。ハツォルの王ヤビンとへベルの家とが親しかったからである。
(カナンの王・ヤビンとは、ハツオルを治めていた王で、ヨシュアの時代に、ヨシュア率いるイスラエルの民と戦って敗北したハツォルの王・ヤビンの直系の子孫だと思われる。)

　ヤエルはシセラを迎えに出て来て、彼に言った。「お立ち寄り下さい。ご主人さま。私のところにお立ち寄り下さい。ご心配されるには及びません。」シセラが彼女の天幕に入ったので、ヤエルは彼に毛布をかけた。
　シセラが「水を飲ませて下さい。のどが渇いているから。」と言ったので、ヤエルが彼に水を飲ませると、シセラは「天幕の入り口に立っていて下さい。もし、誰かが来て、誰かいないかとあなたに尋ねたら、いないと言って下さい。」そう言って、彼は安心して熟睡していた。
　だが、ヤエルは天幕の鉄のくいを取ると、手に槌を持ってそっと彼のところに近づき、彼のこめかみに鉄のくいを打ち込んで地 に刺し通した。こうして彼は死んだ。
　ちょうどその時、バラクがシセラを追って来たが、すでに将軍シセラは倒れて死んでいた。こうして神はその曰、イスラエルの民の前でカナンの王ヤビンを服従させた。
　それから、イスラエルの勢力がますますカナンの王ヤビンを圧するようになり、ついにカナンの王ヤビンを断ち滅ぼした。